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2013年6月12日

院内勉強会「ジャパン・アズ・ナンバーワン・バイヤー!
〜マレーシア・サラワク州の先住民族と日本木材市場の切れない関係 」@参議院議員会館

立って挨拶をするウォン・メン・チュオ氏

昨日、参議院議員会館で開催された「ジャパン・アズ・ナンバーワン・バイヤー!〜マレーシア・サラワク州の先住民族と日本木材市場の切れない関係 」という森林破壊をテーマした院内勉強会に参加してきました。

ここではマレーシアのサラワク州で森林・環境問題に長年取り組むウォン・メン・チュオ氏がプレゼンターとなり、サラワク州では森林違法伐採による環境破壊とその森に住む先住民たちの生活が危機さらされていること、またこれらの多くの違法伐採された木材は正規のルートを通って日本に輸出され、私たちの生活の中で消費されているという話をされていました。なんだか複雑な気持ちです…。

この勉強会でわかったマレーシア側の問題として、
1、マレーシアの上場企業が違法伐採をおこなっていること。
2、政府も違法伐採を容認していること。
3、森林資源を保全するシステムや法律が確立できていないこと。
日本側の問題として、
1、木材を過剰に輸入・消費し、輸入材に依存している。
2、違法伐採による違法な木材の輸入を取り締まる法や対策がとられていない。という点があります。

現在、マレーシアや他の木材輸出大国において、伐採により多くの森が消滅し深刻な自然環境破壊が起こっています。その一方、日本は世界有数の森林国にも関わらず、その国産材の評価と需要の低さから輸入材に依存し、多くの日本の山で森林が放置され荒廃するという、自然にとってはなんとも理不尽な状況が起こっています。 伐採しすぎてもしなさすぎても、保全意識の欠けた関与は森の自然環境に悪影響がでるということです。 特にマレーシアの場合、木材をはじめとする林産物は最も稼げる輸出製品であったこともあり、伐採すればするだけ売れるという政府容認の利益優先型違法伐採が横行し、みるみるうちに森林破壊が進んだのでしょう。

今回のように森林破壊など環境問題を訴えていくことも必要ですが、子どもたちをはじめ多くの人々に自然環境保全という教育をしていくことも重要です。 森は多面的な機能を保有し、私たちの生活環境を守り、くらしを豊かにしてくれています。しかしきちんと責任をもって森林の保全に努めていかなければ、継続して森からの恩恵を得て、豊かなくらしを続けていくことは不可能です。

地球上のあるとあらゆるものは空と海と大地でつながっています。 どこかの国で極端に環境負荷がかかりバランスが崩れれば、他の場所にも必ずそのしわ寄せが来て環境に悪影響がでます。 ミクロ的な視点ではなくマクロ的な視野で環境を保全しながら、森林資源を持続的に利用していくにはどうしたらよいか具体的に考え、アイデアをだしていくことが必要です。

日本でも自然環境への配慮から住宅や製品などに木材を積極的に使おうという流れがありますが、どこかの森の環境破壊に間接的に加担していては元も子もありません。

このことを肝に銘じ、今後の活動の糧にしたいと思います。

HP:http://www.gef.or.jp/activity/forest/world/2013borneo.html


2013年4月18日

カリフォルニア・デザイン1930-1965
“モダン・リヴィングの起源”@国立新美術館

 

六本木にある国立新美術館で開催中の「カリフォルニア・デザイン1930-1965」展を見に行ってきました。日本ではかなりレアなカリフォルニアをテーマにしたデザイン展です。

展示は「カリフォルニア・モダン」を誕生、形成、生活、普及の4つのテーマに分けて構成されていました。会場構成は建築家の中村竜治氏。 展示室を入れ子状にすることで互いのエリアの作品が見え隠れし、会場(テーマ)全体が緩やかに繋がる工夫をしていました。

カラフルな色のチェア、自由な形のデスクや照明器具、曲面でできたかわいらしいアルミのトレーラー、庭にはプールがついているガラス張りの住宅などなど、自由で明るく健康的なデザインがカリフォルニア・ライフを思い出させてくれました。

ふと、「カリフォルニア・デザインの本質は何だろうか?」と疑問が浮かんできました。カリフォルニア・デザインと呼ばれるからには、カリフォルニアに特有なデザインとなっているはず。その固有性は何に由来するのでしょうか。 1つは先進性。軍事用新素材のグラスファイバーを使った椅子、航空力学を応用したような曲線を使った未来的なデザインなど、軍需産業との関連から新しいことに積極的に取り組む先進性、新しいものへの憧れがうかがえます。

もう1つは先進性から生まれる独自性。1945年に「アーツ&アーキテクチャ」誌が始めた実験住宅「ケーススタディハウス」。プール付の庭、鉄骨造により屋内外を一体化したような大きなガラス窓による開放的なワンルーム。このカリフォルニアに独特な明るいライフスタイルは映画、雑誌などにより「カリフォルニア・モダン」として今も多くの人々に影響を与えています。

そして私は、それらに共通する核心に、軽さ、非現実感、フェイク感があると感じています。その根底にあるのがカリフォルニアの「光」。日本の光に対しカリフォルニアの光は非常に強い。光と影のコントラストは強いが、アフリカのように影をつくるというよりは光を享受している感じ。光によって繊細な陰影がなくなった状態が現実感、素材感、重厚感を失わせるのでしょう。そして軽さや非現実感が地中海性気候と相まって、快適なライフスタイルや未来的なデザインを作り出しているように見えます。

実際、カリフォルニアの都市ロサンゼルスでの生活も光を享受した明るく、心地の良いものだったことを思い出させ、自分の建築デザインにも大きな影響を及ぼしていると言えます。

カリフォルニア・デザイン1930-1965展は2013年6月3日まで開催中です。

新国立美術館
HP:http://www.nact.jp/exhibition_special/2013/california/index.html


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